ITC Roxy Masでケータイを買ってみた


仕事でインドネシア行きまして、携帯を何台か買う必要があったんですけど

日本でいろんな人のBlogとかみると現地にはITCという
電気屋みたいな モールがあって、その聖地がITC Roxy Masってとこ
らしく、 夕闇迫るジャカルタ、
18時頃ですが早速ホテルでゲットしたTaxiにのって向かいました。

Google Mapでみたらホテルから車で15分て書いてあるし、
そのときの僕は、20時に閉まるとしても なんとかなるだろうという
軽い気持ちで一杯でした。

が。。。 全然つきません。

というかものすごい渋滞で全然動きません。
この時間帯、渋滞がドひどいのを忘れてたぁぁぁぁぁぁぁぁ。。。

既に出発から30分くらい経ってたと思うんですけど
今どのへんなのかiPhoneで地図を見る気にもなりません。
運転手さんに「あとどんくらいかかると思う?」と聞くと

「1時間くらいじゃねーかな?」

アホ!店閉まっちまうじゃねーか!
僕はものすごく「goddam!」な表情になってしまいました。

すると運転手さんがカタコトで「高速乗ってみる?」とナイスな提案を
くれたので、僕は諸手を上げて賛成し、 Taxiは高速へ。

なぜかインターチェンジから徒歩の人たちがぞろぞろ歩いてくるのを見ると、 あぁぼくは日本に生まれて良かったなとか、そういう気分になります。
んで割とスイスイ流れつつ、インターチェンジをおりました。

が、、、、 全然つきません。

「あとどんくらいかかんの?」
「15分くらいかな。。。」

ちょっと待てよと。 そもそも、Google Mapには車で15分とありました。
僕の頭にこの時ふと、「俺だまされたか?」という疑念がよぎりました。
だってこのTaxi、めちゃくちゃスラム(?)を横断してるんです。
舗装されてないでこぼこ道を徐行してるんですけど、 へんなおっさんがドアを開けようとしてくるんです。

こえーよ。。。

イスラム信者は親切なはずだろーがよ。。。
車内は冷房効き過ぎて鳥肌がたつくらい寒いんですが ここで僕は若干汗が出始めました。

でも、、、見えました!「ITC Roxy Mas」という電飾!

あ〜よかったもうすぐか。

でもTaxiはものすごい迂回をしてるように見えます。
ちょちょちょ、運転手さん反対の方になぜ行くんだい、そんな事を言いたくなりますが 僕はそんなことをパッと英語で口にできるほど達者ではありませんし、 そもそも英語はほとんど通じないのです。

Taxiは街灯のない暗い方へ暗い方へと進みます。
暗いんですけど、なんか、アウトサイダー風の人たちが
両サイドをびっしり埋めています。

「さすがにこの先に電気屋モールとか無いんじゃないの?」
という気になり、
「やっぱ俺このまま暗いところに連れて行かれて身ぐるみはがされるんじゃねーの?」

という思考に繋がり、何の考えもなくネメスのジーンズなど履いてきた自分を後悔し始めました。
でもなんかこいつらヒョロイし最悪戦ってみるか、、、
いや俺ぎっくり腰回復してねーし、、、
いざとなったら

「お前ら日本軍の落下傘部隊知ってる?今村大将とか堀内大佐知ってんの?」

と インドネシアで尊敬されている日本人の話をすれば
仲良くなれるのかもしれません。
そんな事を思って脇汗かいてるあいだに、Taxiは無事モールのエントランスへ。
さすがSilver Bird社のTaxiは正しかった。

「サンキュー!」とTaxiを降りながら僕は思いました。

「あ、帰り、どうしよう。。。」

見渡すと流しの白タクすら見当たりません。
というか流しには絶対乗ってはいけないと どっかのBlogで読みました。

ので 「ちょちょちょ、ちょっと待って!!!」
インドネシア語のまったく出来ない僕と英語がほとんど出来ない運転手さんとの間で、 ものすごい身振り手振りの交渉が始まり、1時間あたり60,000ルピア(600円くらい)を払うので 待っててちょうだい、という話が成立しました。
運転手さんも快く 携帯電話番号を書いたメモをくれました。
あとで気がついたんですけどミミズのような数字で 解読するのに時間かかりました。

さて、早速電気屋です。僕は勝手にヨドバシ的なものを想像してました。
なんつったってケータイ屋の聖地ですよ、聖地。

が、これは違います。

そこは明らかに、「ドンキホーテ新宿歌舞伎町店」でした。

むちゃくちゃたくさんのお店が入ってますが、 こんな感じです。
いいんでしょうか。 http://www.flickr.com/photos/shanghaidaddy/3056386080/
普通、Nokiaの携帯買いたければ、Nokiaの看板出てる店に行くじゃないですか。
でも、Nokiaの看板出してる店が何十もあるんです。
なんだこれ。 どういうシステムなんですか。

でも僕は早く携帯買わなきゃ、という気持ちで焦ってるので できるだけ若くて人の良さそうな女の子のいる店を選び出し、 「ヘーイ!Nokiaのxxxxxでxxxxxな携帯をくれよ!」 と店員に声かけてみるものの、全然通じません。

そう、「英語が通じない」のです。

店員の女の子同士「プ!こいつ何いってんの全然わかんねーよwww」 みたいな会話をしてます。多分。

ちくしょー、僕は何故か恥ずかしくなり数件ハシゴした後、 ちょっとだけ英語のできるあんちゃんの店で まず1台、GETに成功しました。
日本と違ってSIM Freeなので、本体と、SIMカードと、 事前に日本で調べてきたプリペイド式のデータ通信プランに加入します。
相手の言ってる事は10%くらいしか理解できないのでかなりのエネルギーを要します。 ふー、でもまず1台ゲット、と。

「ヘイ!金はいくらでも払う。このカードで頼むぜ」

とVISAカードを懐から取り出すと、そのあんちゃんは怪訝そうな顔をしました。
そう、聖地ではクレジットカードなど通用しないのです。。。。。。。。。

「うそぉぉぉぉぉぉおぉぉぉぉおぉぉぉぉん!」

僕、現金はあんまり持ってなかったんですよね。。。
なんとか手持ちの現金でギリギリ購入することはできたんですけど、

「あ、帰りのTaxi代ねーよ俺。。。」

というか運転手さんに待ってもらってる代金600円すら払えません。
いやそんなことより僕は、携帯を3台買おうと思って来てるんです。
むむむ。。。ジャカルタのよく分からん場所で一文無し。しかも夜。
アホな展開になってきました。まさにアホです。

うつろな目で店内を彷徨しますが出口すら分かりません。
ドンキホーテ新宿歌舞伎町店ですから当たり前です。
が、そんな僕の目にATMが飛び込んできました。
CityBankとかVISAとかMASTERとか書いてあります。
地獄で仏とはこのこと、日本のそれと比べるとあまりにもボロいので カード入れたらスキミングが始まるんじゃないかとか、 そんな不安もありましたがカード差し込むしかありません。

いけ!俺のVISA!現れろ、カネ!

使い方が分からず苦労しましたが とりあえず現金をGETして気を取り直しつつ、現地で人気のGalaxy Yを買いに。
まぁほとんど会話が成立しないので大変です。
店員4人がかりです。しかもこの店員、まちがいなく家族です。家族経営です。
母ちゃんが販売し、娘二人が設定してくれ、兄が色々と説明してくれます。 しかも娘二人、明らかに「この日本人(?)かっこいいジーンズはいてるよね」とか、 「何歳くらいなんだろうね」とかそんな話をキャッキャッ言いながら盛り上がってます。 ただの感ですけどね。

でも互いの意思が通じるたびに、ガッツポーズで応えてくれます。
うん、このピュアな感じは中学生以来でした。
「北の国から」で純と愛し合った裕木奈江を彷彿とさせます。
あと一定の価格以上のケータイは値段もシールとか貼ってなくて、 聞くとメモ帳に値段を殴り書きしてくれるというイージーな感じです。
いいですねーぼったくられてる感満載です。 でも浅黒い裕木奈江の笑顔に免じてそこはつっこみません。

しかし親切ですね、みんな。フレンドリーです。 誰もカッチリした「いらっしゃいませ」みたいな対応はしないんですけど、 僕はこっちの方が好きかもです。 新品なのか中古なのか、それすら全然わかりませんけど。

そんなこんなで2台目もGET。 3台目を買う心の余裕は全くなかったので、 ちゃんと待っててくれたTaxiに迎えに来てもらって無事ホテルに到着。

いやー、過ぎてみればなんてことないというか、 大学時代に乗り切った遠泳実習に比べれば屁でもないんですが 面白かったんで書いてみました。

ジャカルタでケータイ買うならRoxy Mas!

じゃなくてもいいですね。
でも契約したSIMは、2.5Gの電波しか拾いませんでした。

やっぱインフラは日本が最高ですね。 ナシゴレン!